2011年06月22日

「ホームレス歌人のいた冬」


あちこちにアジサイの花が咲いています。
梅雨の季節に似合う花。
色が変わってゆくので花言葉は「移り気」とか。


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  「あじさいは お菓子のような 雨あがり」 (ゆう)
  「あじさいの 今年の色は かなしそう」   (友)



俳句でなく短歌の世界で彗星の如く現れ
彗星の如く消えていったホームレスの歌人がいました。

2008年の暮れに朝日新聞の歌壇に投稿を始め
注目を浴びていた最中、九ヶ月後に突然投稿をしなくなりました。

ホームレスという住所ゆえに注目を浴びましたが
その作品の持つ魅力に皆が惹かれ
歌を中断していた人も再開したり影響力はかなりのものがあったようです。

この本はそのホームレス歌人「公田耕一」の消息を求めて
横浜寿町のドヤ街に入り込んで追い続けたドキュメントです。



             IMG_0262.JPG


公田耕一さんの歌を幾つかご紹介しましょう。


(柔らかい時計)を持ちて炊き出しのカレーの列に二時間並ぶ
鍵持たぬ生活に慣れ年を越す今さら何を脱ぎ棄てたのか
パンのみで生きるにあらず配給のパンのみみにて一日生きる
親不孝通りと言へど親もなく親にもなれずただ立ち尽くす
百均の「赤いきつね」と迷いつつ月曜だけ買ふ朝日新聞
胸を病み医療保護受けドヤ街の柩のやうな一室に居る
温かき缶コーヒーを抱きて寝て覚めれば冷えしコーヒー啜る


公田さんのホームレスでありながら歌を捨てない姿勢に皆強く打たれたこともあるでしょうが
いつそんな境遇に落ち込むかもしれない今の時代に我が身を重ねてみたのでしょう。



手作りオーダー家具の林工亘

posted by 桜の工房 at 20:42| 和歌山 🌁| Comment(6) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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