10年目の9.11も過ぎました。
アフガンやイラクでは大勢の罪のない人々が殺され続けています。
未だに先の見えない憎しみ、報復の世界。
どこまで行けば終局を迎えることが出来るのでしょう。
憎しみと救いをテーマにした古〜い映画を見ました。
「ベン・ハー」。50年前の作品ですが中身はなかなか新鮮でした。
エルサレムに住むユダヤの貴族ベン・ハー一家は
ふとしたことから不幸のどん底に突き落とされます。
支配者のローマに捕らえられ、母と妹は牢に。
ベン・ハーは奴隷船に。
エルサレムに新しく赴任して来たローマ人の友人は
たちまち態度を翻し逆に彼等を貶めようとすらします。
カルタゴとの海戦でたまたま助けたローマの名将の義理の子供にまでなるのですが
旧友に対する恨みつらみは止みがたく
エルサレムで催される6頭馬車の競争に出場、邪な行動を取った旧友は死亡します。
母と妹の消息は知れましたが、ハンセン氏病に罹り隔離された谷間で暮らしていました。
旧友に報復しても何故か気持ちの晴れぬベン・ハーに
母と恋人が薦めたのがイエス・キリストの教えでした。
復讐ではないもう一つの再生の道。
それはイエス・キリストへの信仰の道でした。
絢爛豪華、海戦の迫力、6頭立て馬車の競技の凄まじさ。
充分に楽しめる娯楽作品でしたが
憎しみではなく許しの物語でもありました。
手作りオーダー家具の林工亘