映画の山田洋次監督が心に残る映画をBSで次々と紹介していますが
その中に山中貞雄監督の作品「人情紙風船」がありました。
27歳でこの作品を制作し、封切りの日に赤紙が来て中国戦地へ。
翌年28歳で戦病死します。
反軍思想ゆえに軍ににらまれ戦地におくられたらしいです。
遺書には「山中の遺作が「人情紙風船」とはチトさびしい」と無念の想いを記していたそうです。
彼は黒澤明や溝口健二、小津安二郎監督と丁度同じ頃活躍した青年で
作品を見ていただければ解かる様に素晴らしい才能を持った前途洋洋たる監督でした。
戦争とは残酷なものです。
全ての希望を奪い去ってしまったのですから。
作品は長屋に住む浪人の武士夫婦を中心に
そこで暮らす庶民の人情や喜怒哀楽を
ちょっとの無駄もなく謳いあげた本当に名作です。
こんな作品があったなんて・・・・「古くてもいいものはいい」お手本です。
手作りオーダー家具の林工亘